令和元年度長野市包括外部監査より①(はつらつ倶楽部)

令和元年度に携わらせていただきました長野市包括外部監査ですが、、介護・介護予防というテーマと関連する項目について措置状況が公開されていましたのでご紹介させていただきます。

介護予防教室 類似事業との重複について【意見】(報告書195 ページ)

介護予防教室の目的は介護予防の普及啓発であり、要介護リスクやその予防方法について広く市民に周知しているものである。一方、地域での住民による主体的な介護予防活動の場としてはつらつ倶楽部がある。はつらつ倶楽部とは、高齢者を中心として、健康寿命を長く保つための体操や脳トレ・レクリエーション等の介護予防活動を市内各地域で行う自主グループであり、総合事業における一般介護予防事業として市が立ち上げから継続まで支援している。はつらつ倶楽部は地区ごとに活動し、平成30 年末時点で171 団体が活動しているが、普及が進みつつあり、最終的には市内全域に400~500 団体を目指している。介護予防教室にて介護予防について学んだ後に、その継続方法の一つとして、はつらつ倶楽部等地域での介護予防活動につながっていくよう、現在検討中である。介護予防教室は地域包括支援センターが実施するが、仕様書では委託料の支払いを年9回までとしており、年9回の実施が多い。しかし、中には年5回の実施に留まるセンターもある。市では極端に少ないことがないよう指導するとしているが、センター業務は多岐に渡り、多忙である。平成29 年の地域包括支援センター調査において、業務量が大変多い、多いと答えたセンターの割合は16/18 に上る。今後もその役割の増加に伴い、業務量も増加していくと思われる。はつらつ倶楽部の普及により体操や交流等による介護予防活動の継続が進みつつある中、介護予防教室の事業目的が普及啓発であることを踏まえ、センターの現状を考慮し、地区の地域資源やニーズ等、地域包括支援センターが担当する地区の状況に合わせて、効果的、効率的な実施の検討が望まれる。

措置状況(令和2年7月30日)

介護予防教室は、地区の実情に合わせ、介護予防に資する運動、栄養、口腔機能向上等の啓発を行っている。ご指摘のとおり、総合事業の実施に伴い、各地域ではつらつ倶楽部の立ち上げ及び継続支援を実施している。また、はつらつ倶楽部のほか、地域のお茶のみサロン、公民館活動及び民間スポーツ施設等が充実している地域など、地域により実情が異なっている。現行の開催方法を見直し、はつらつ倶楽部等の介護予防の場が充実している地域においては、地域包括支援センターが実施する介護予防教室から地域の介護予防の場に移行、また、介護予防の場が少ない地域においては、地域包括支援センターが引き続き介護予防教室を実施するなど、地区の実情に合わせた方法を検討する。(地域包括ケア推進課

コメント

介護予防教室を地域の介護予防の場へ移行することは、地域のニーズを満たせなくなるなど特段の事情がない限り問題のないことと思います。地域に合わせて柔軟な実施を検討いただければと思います。長野市のホームページを見ると、活動の参考にグループの活動内容や工夫についてアンケートを実施したり、情報交換会を実施していたり、体操動画を公開していたりと、市が非常に積極的にはつらつ倶楽部の立ち上げ支援、継続支援をおこなっていることがわかります。はつらつ倶楽部は令和2年3月31日現在で24地区193団体に増加しているようです。とりわけ認知症予防に効果が高いといわれている体操の活動を市が率先して普及させようとしていることはとても素晴らしく、ありがたく思います。最終的に400~500団体を目指しているとのことでしたが、これだけ団体を立ち上げれば市内全域にはつらつ倶楽部ができる数字だそうです。地域住民が楽しく健康に暮らす取り組みとして、今後も継続していただければと思います。